©ロイター。 日本銀行総裁 上田和夫 2023/12/19 ロイター/加藤一成
木原ライカ著
[東京 2日 ロイター] – 日銀の上田和夫総裁は月曜日、中銀のインフレ目標を達成する可能性は「徐々に高まっている」とし、2%の目標を持続的に達成する可能性が「十分に」高まった場合には政策変更を検討すると述べた。 」。
企業が賃金や物価の引き上げに意欲を強めているため、来年も賃金の上昇が続き、さらなるサービス価格の上昇につながるかが鍵となると上田氏は述べた。
上田氏は「賃金と物価の好循環が強化され、持続的かつ安定的に物価目標を達成できる可能性が十分に高まった場合には、おそらく政策変更を検討することになるだろう」と述べ、現在最も明確なシグナルを発している。 超柔軟な金融政策の終焉。
上田氏は、経済や市場の動向を巡る不確実性を理由に、主要中央銀行の中で最も緩和的な金融政策を変更する具体的な時期は決定していないと述べた。
同氏は「経済動向や価格や賃金の設定における企業の行動を注意深く検討し、それに応じて今後の金融政策を決定する」と述べた。
当面は超柔軟政策を「辛抱強く」維持する必要性を訴えた上田氏の普段の言い回しとは若干異なる。
日本の国債市場は上田氏の発言を無視し、中央銀行がカーブ全域で定期的な債券買い入れオペを実施したため利回りは低下した。
インフレ率が1年以上目標を上回っていることから、多くの市場参加者は中銀が来年短期金利をマイナス領域から引き上げると予想しており、1月からの利上げに賭ける向きもいる。
上田氏は、日本では低インフレと賃金上昇率の停滞が長期にわたって続いているため、物価と賃金はゼロ近辺にとどまるとの国民の認識が高まっている可能性が高いと述べた。
こうした認識を変え、賃金と物価が連動して上昇するサイクルを生み出せば、労働力のより効率的な配分などのメリットがもたらされるだろうと同氏は述べた。
(取材・木原ライカ)
どこにでもいる動物の友達。コーヒーの専門家。ウェブ愛好家。トラブルメーカー。